理事長あいさつ

北九州国際技術協力協会
理事長 古野 英樹
中国の経済成長の低迷を話題にした報道が増えています。日本の経済動向にも少なからぬ影響が及びそうであります。他の新興国においても経済拡大のスピードが減速していることから、日本に限らずアジア圏はもとより世界経済への波及が心配されている状況です。
加えて中東地域の極めて複雑な国際紛争が各地でのテロ事件を惹起していることから、昨年後半は経済的な不安が徐々に大きくなりはじめるとともに、治安問題を含めた世界的な社会不安が拡大した年でした。
一方、KITAはH23年からスタートした下記の2点の中長期的な視点のもとでの体質改革を続けて参りました。
KITA中長期指針
1.KITA財産づくり
2.「KITAらしさ」と「北九州立地の強み」追求
この指針に基づいて下記の4つの新しい事業方針の推進をH27年度から開始し、H28年度までの2年間で成果を得る計画としています。そして、下記の通りH27年度分の計画はほぼ達成されつつあります。
1.KITAブランド実現に向けた事業力強化・充実
(1)研修ブランド・・現地ニーズ把握からアウトカムフォローまでの確実な遂行
@現地ニーズの総合的把握
A課題解決と効果的な知識・情報・経験の提供
B研修参加国と研修協力企業とのWin−Winの関係構築
C研修成果(アウトカム)の確実なフォロー
@〜Cの課題については、各研修コースを推進する都度、議論・研究を重ねながら
着実に内容を充実させつつ目標に一歩一歩近づいている。
D海外研修員ネットワークの一層の活用
帰国研修員とのネットワークを密にしながら拡充しつつあり、その活用も活発化し
つつある。
(2)技術協力ブランド・・北九州中小企業のグローバル展開
@北九州中小企業の海外進出の支援(コーディネーター)
・海外企業のニーズ発掘と北九州企業シーズのマッチング
・積極的な海外進出による販路拡大及び海外企業とのJVなど生産体制確立
以上については、ベトナムを中心にした海外活動等により着実な進展を実現している。
A下記機関との海外進出のための積極的な連携
・北九州市 ・ロシアNIS貿易会(ROTOBO)
・国際協力機構(JICA) ・中東協力センター(JCCME)
・日本貿易振興機構(JETRO)
特に、北九州市、JICAとの連携は活発に推進しており、これらを中心に
その他との連携も進んできている。
B海外セミナー、フォーラムなどによる積極的な海外認知度アップ活動
・海外活動の都度、海外認知度活動に努め、認知度は確実に拡大している。
C海外研修員ネットワークの一層の活用
・ベトナムを中心に個々の事業ごとにネットワークを拡大しつつある。
2.KITAマスタープラン作成とその遂行
(1)KITAマスタープラン(10年計画)の完成・・H27年度
・KITAブランド実現計画の具体化
マスタープランの作成を終了し、北九州市への説明、KITA機関決定の手続きを
進めているところである。またブランド実現計画の具体化に着手した。
(2)KITAマスタープラン推進開始・・H27年度
・KITAブランド具現化に着手
H27年度W四期よりマスタープラン推進を開始する予定であり、ブランド具現化
にも着手する段取りが整った。
3.事業運営効率化の一層の推進
(1)組織・業務分担の明確化と組織間連携の強化
・管理業務効率化とコスト抑制
H28年度からの具体策の実施に向けて準備がほぼできあがった。
(2)システムインフラの有効活用促進と機能充実
日常的に取り組んでいる課題であり、日々に進展させている。
4.公益財団法人運営の確立・・透明性・公正性及び情報公開の徹底
(1)保護情報の厳守と情報公開の徹底
既に習慣化しつつあるが、一段の徹底を進めている。
(2)内閣府、北九州市の外部監査対応関連ドキュメント整備
監査対応の準備がほぼ完成しつつあるが、内閣府監査を経験していないために
残存する課題も想定され、今後とも整備を進める予定である。
以上のように、ほぼ計画通りに成果は得られつつあるところです。
H27年度も北九州市、JICA九州などとの連携強化に努めた1年であり、この強い連携関係が海外活動の活発化も促進致しました。
そして、私が日頃から皆さんにお伝えしてきたKITAの中長期指針を押し進めて5年が経過しようとしている今、中長期指針のイメージをもっと明瞭なものにするために、中長期指針の成果のひとつとしての「KITAブランド」実現化をH27年度、H28年度の2年間で軌道に乗せることにしました。
この「KITAブランド」はH27年度を初年度とする10年間に亘る「KITAマスタープラン」の中核となるコンセプトであり、この「KITAブランド実現」を軸にして下記に述べるH27年度、H28年度の2年間で推進する理事長方針を確実に推進して参ります。
H28年度方針
1.KITAブランド実現に向けた事業力強化・充実
(1)研修ブランド・・現地ニーズ把握からアウトカムフォローまでの確実な遂行
@現地ニーズの総合的把握
A課題解決と効果的な知識・情報・経験の提供
B研修参加国と研修協力企業とのWin−Winの関係構築
C研修成果(アウトカム)の確実なフォロー
D海外研修員ネットワークの一層の活用
(2)技術協力ブランド・・北九州中小企業のグローバル展開
@北九州中小企業の海外進出の支援(コーディネーター)
・海外企業のニーズ発掘と北九州企業シーズのマッチング
・積極的な海外進出による販路拡大及び海外企業とのJVなど生産体制確立
A下記機関との海外進出のための積極的な連携
・北九州市 ・国際協力機構(JICA)
・日本貿易振興機構(JETRO)
B海外セミナー、フォーラムなどによる積極的な海外認知度アップ活動
C海外研修員ネットワークの一層の活用
2.KITAマスタープラン作成とその遂行
(1)KITAマスタープラン(10年計画)の完成・・H27年度
・KITAブランド実現計画の具体化
(2)KITAマスタープラン推進開始・・H27年度
・KITAブランド具現化に着手
3.事業運営効率化の一層の推進
(1)組織・業務分担の明確化と組織間連携の強化
・管理業務効率化とコスト抑制
(2)システムインフラの有効活用促進と機能充実
4.公益財団法人運営の確立・・透明性・公正性及び情報公開の徹底
(1)保護情報の厳守と情報公開の徹底
(2)内閣府、北九州市の外部監査対応関連ドキュメント整備
(3)公益財団法人としての日常マナーの確立
以上のように、H27年度に明瞭な形で打ち出した「KITAブランド」をH28年度にかけて形作りながら、今後10年間のマスタープランを力強く推進するための弾みをつけたいものであります。