活動実績

平成26年度KME運営実績より


今年度は、新日鐵住金関連会社の企業統合をはじめとする著しい環境変化の中にありながら、当KME会員各社の絶大なるご支援により、ほぼ、円滑に運営することが出来ました。
さらに、メンテナンスニーズの高まりのとともに、新規入会申込いただいた各社からのご参加もあり、「予知保全研究部会」並びに「技術セミナ−」ともに、過去最高の受講者を記録いたしました。
会員各社のご支援ご協力並びに、会場をご提供いただいた「北九州イノベーションギャラリー(KIGS)」の皆様に厚く御礼を申し上げ、以下に、運営概況をご報告いたします。


1.予知保全研究部会

講 師  回転機械:豊田利夫先生  静止機械:安西敏雄先生
受講者  17社/28名(下記丸数字は人数を示す) 
     他に途中参加者1名 (計測検査:姜様)

 新日本非破壊検査株式会社   @  株式会社高田工業所 A  TOTO株式会社 @
 岡野バルブ製造株式会社  A  東亜非破壊検査株式会社 @  株式会社安川電機 @
 新日鐵住金株式会社 A  日鉄住金TEXENG株式会社 B  山九株式会社 A
 三菱化学株式会社 A 新日鉄住金化学株式会社 A  計測検査株式会社 @
 日鉄住金物流八幡株式会社 @  西日本プラント工業株式会社 A  三島光産株式会社 @
 株式会社 新 菱 A  株式会社 戸畑製作所 A (途中参加:計測検査) @

実施概況
開催日 出席状況 受講者による事例発表
登録者 代理出席 出席者計 参加率
第1回 4月24日 19名 1名 20名 71% 事例発表無し
第2回 6月19日 23名 1名 24名 86% 安井敬司様(新日鉄住金化学)
第3回 8月22日 19名 1名 20名 71% 奈木野竜也様(新日本非破壊検査)
大田暢彦様(安川電機:代理)
第4回 10月22日 22名 3名 25名 89% 中村孝博様(高田工業所)
上野健様 (三菱化学)
第5回 12月19日 19名 1名 20名 71% 安東 恵様(東亜非破壊検査) 
松田裕太様(岡野バルブ製造)
第6回 2月19日 22名 2名 24名 86% 佐藤正希様(株式会社 新菱)
樋口睦男様(計測検査)
124名 9名 133名 80% 133/28x6

【概況】

(1)今年度の受講者は、過去最高の28名。
   出席率は、昨年とほぼ同じ80%をキープ。
(2)本研究部会は、講師の実践講義と受講者の体験事例紹介による交流は、研究部会の
   大きな特色であり、受講者の体験事例発表は9件におよび、ソフトセキュリティの
   厳しい中ながら、ご協力いただきました。
(3)KIGSを会場としての初年度でしたが、会場のアクセス、ロケーション、コンディ
   ションなど申し分ない快適性と講義用のツール等良好な環境で運営できたことで、
   受講者からは概ねご満足いただいた。
   さらに、本研究部会への見学者(技術士会、職場上司)の飛び入り参加もあり、オー
   プン型の柔軟運営が有効であった。

2.KMEセミナー

本セミナーは、設備診断に必要とされる要素技術について、それぞれの分野の有識者による理論と地元企業の実践体験者による語り部は、他に類の無い「本研究会ならではのユニーク講座」として運営してきた。
全8講座、総員11名の豪華な講師陣。地元大学の現役教授、地元企業の経験豊富な有識者等ハイレベルの講義は、将来を支える第一級のエンジニアを生み出すことと期待している。

セミナー名 指導講師 開催時期(日数) 受講者 実施状況
疲労・強度 佐賀大学 名誉教授
 西田 新一様
5月22・23日
5月29・30日
17名/9社 理論と実践の豊富な第一人者。
診断事例多数紹介あり。
腐食・防食 腐食防食技術研究所長
 齋藤明夫様(新任)
6月13日 14名/11社 予定講師のご病気により、急遽登檀いただいた齋藤講師。
日鉄住金環境株式会社
 堀江亮平様(新任)
6月17日 前任講師井上様から堀江様にバトンタッチし初登檀いただいた。
新テキストの魅力大。
材料・環境研究所代表
 長野博夫様
6月18日 環境材料学の解説。環境保全に関わる腐食防食工学
溶接技術 九工大名誉教授
 加藤光昭様
7月 24日
7月25日
22名/11社 加藤講師による溶接基礎理論・最近の溶接規格・疲労破壊と溶接性、安西講師の実体験によるトラブル事例解説の紹介など
同大学院客員教授
 安西敏雄様
トライボロジー 早稲田大学大学院教授
 松本將様
8月6日
8月7日
15名/8社 装置設計、メンテナンス、トラブルシューティングに必要な潤滑理論
制御技術 (株)安川電機
 福丸伸吾様
 山川孝之様
9月17日
9月18日
9月19日
19名/11社 モータ制御:制御原理と応用講義
インバータ制御の体験学習は、2日間に分割実施。
設備診断技術
(電気編)
日本診断工学研究所代表
 豊田利夫様
10月15日
10月16日
11名/8社 最新の設備診断技術、予知保全技術(CBM)の基本他
実践的油圧技術 工学博士
 城戸嗣朗様(新任)
11月13日
11月14日
22名/9社 油圧技術基礎、ポンプ構造、油圧回路、作動原理などの実践講義
基本と実践
設備診断技術
(機械設備編)
工学博士
 前川健二様(新任) 
H27年
1月20日
1月21日
35名/11社 最新の設備診断技術、予知保全技術(CBM)の基本他
    Σ 155名 →過去10年間最高記録

【総括】

今年度の特徴は、
 @会場を北九州イノベーションギャラリーに変更し、学習環境の改善を実施したこと。
 A講師は、可能な限り地元講師に変更し、かつ実践的講義による魅力アップを図ったこと。
 B制御技術セミナーは、安川電機様のご協力により、講義1日・演習2日制とし、
  参加者倍増となった。
 C新規会員会社の多数のご参加により、リフレッシュも目立った。

本セミナーの基本は、理論と実践のコラボであり、受講者アンケートを見ても、「よく理解出来た、今後の業務に役立つ内容だった、語り部的講義により実体験を学ぶことができた等」ご満足いただいた。

さらに、より一層期待されるセミナーを構築するため、今後とも、企画・運営面の更なる魅力化に取組み、「モノづくりの街 北九州」におけるKMEの存在感を一段と高めたい。



3.総会・講演会

年1度の総会は、当研究会運営に関する最終の決議機関である。
本年は、北九州イノベーションギャラリー殿のご厚意により、プレゼンテーションスタジオで開催した。
KME総会は、出席者:51名(内決議者23名)にて下記事項を決議。
 @平成25年度事業報告および平成26年度事業計画(案)および事業予算(案)の審議
 A幹事および監査役の選任(案)他 平成26年度運営の審議を経てすべて決議された。

講演会は「メンテナンス技術の海外展開に関する動向」の紹介、ならびに本研究会と同一コンセプト「人材育成論」の2件をご紹介した。


 演題T「メンテナンス産業の新たな挑戦」
  講演者:北九州市産業経済局新成長戦略推進室
      戦略推進担当課長:重岡典彰様   要 旨:◯北九州産業革命の歴史は、設備の構築・運用・保守の歴史       ◯アジアものづくりサポート推進事業の目的・調査と新たなビジネスモデルの構築       ◯モノづくり企業の海外シフトの進展       ◯モノづくり企業の海外展開に必要なメンテナンス技術 他  演題U「人財力と組織力」〜私流の考え方と向上方法〜   講演者:ニッテツ八幡エンジニアリング株式会社       代表取締役 副社長 深町譲治様
  要 旨:◯エンジニアリングのロマン       ◯ジンザイ論、人材育成の基本、実践教育の個本       ◯自分の土俵の作り方、新人の活かし方       ◯組織力を高める要素 他

4.KME会員会社の動向

企業統合等による会員会社の退会申請もあったが、一方、新規入会申請により、実質減少は避けられた。

【退会申請】
 @日鉄住金テックスエンジ株式会社の統合再編成(平成26年 10月1日)
  ・日鉄住金プラント株式会社
  ・ニッテツ八幡エンジニアリング株式会社
 A株式会社 ダイキンアプライドシステムズ(平成26年7月31日)
【入会申請】
 @ヒラタフイールドエンジニアリング株式会社(平成26年10月1日)
 A新日鐵住金ステンレス株式会社      (平成26年10月1日)
 B安川設備メンテナンス株式会社      (平成27年 4月1日)

又、北九州市の新成長戦略事業「アジアものづくりサポート」への対応、並びに「西日本工業大学におけるメンテナンス領域の実務者育成等の動向を受け、KME運営にも柔軟な対応を求められることになる。
今後、KME会員会社がそれぞれの持ち味を発揮しながら、相乗効果のある運営を目指したい。


連絡先

 公益財団法人 北九州国際技術協力協会(KITA) 内
 北九州メンテナンス技術研究会 事務局 青井 澤海
 Tel.093-662-7174   Fax.093-662-7177


北九州メンテナンス技術研究会


KITA 北九州国際技術協力協会